電子帳簿保存法への対応の必要性

電子帳簿保存法は、経理業務をデジタル化し、紙の書類を減らすための法律です。この法律は2022年1月に始まり、2024年1月までにすべての事業者が対応する必要があります。

電子帳簿保存法のなかの「電子取引」に該当するものとして次のものなどが挙げられます。

  1. EDI取引
  2. インターネット等による取引インターネット等による取引
  3. 電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含む。)
  4. インターネット上のサイトを通じて取引情報を授受する取引

該当する取引の実例

  1. 電子メールの添付ファイルやクラウドサービスで送受信した請求書など
  2. ショッピングサイトで購入した商品のサイトなどからダウンロードした領収書など

マネーフォワード請求書などをメールで受信した場合やAmazonや楽天市場などで購入した場合などが該当します。

電子取引データ保存要件と対応策

  1. 改ざん防止措置

    タイムスタンプを付与する

    訂正・削除の履歴が残る又はできないシステムでデータの授受と保存する

    改ざん防止のための事務処理規程を定めて守る

    Amazonなどではユーザー側でデータの削除等ができない仕様となっているため要件をクリア

  2. 検索機能の確保

    取引等の(日付・金額・相手方)で検索ができる

    (日付・金額)について範囲を指定して検索ができる

    (日付・金額・相手方)を組み合わせて検索ができる

    法人の場合は2期前、個人の場合は2年前の売上高が5,000万円以下の場合にはこの検索機能がなくてもよくなりました。

疑問点などありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

まとめ

基本的には多くの中小企業の場合には、タイムスタンプの付与はハードルが高いです。Amazon以外の電子取引もあると思われるので事務処理規定を作成して対応することになると思います。
インターネット上にデータがあって税務調査の際に、職員の求めに応じて領収書などをダウンロードできるようになっていれば大丈夫ですが、サイトが閉鎖されるなどしてデータがダウンロードできないようになってしまう可能性もゼロとは言えないので、手間がかかりますがダウンロードして保存しておくのが無難な対応と言えそうです。
マネーフォワードクラウド会計の場合には、Amazon.co.jp、楽天市場(my Rakuten)、Yahoo!ショッピングは証憑自動取得に対応していますので、これらの取引に関しては自動的にダウンロードして仕訳に紐づけしてくれます。
これを機にご使用を検討されてみてはいかがでしょうか。